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柔道整復師の平均年収はいくら?年収を上げる5つの方法もご紹介!

柔道整復師

「柔道整復師ってどのくらい稼げるの?」「勤務先によってどのくらい違うの?」などと疑問を抱いている人もいると思います。

本記事では柔道整復師の平均年収や勤務先による年収の違いを解説しています。また、年収を上げるための5つの方法もまとめました。

柔道整復師は、働く場所を選んだりスキルや新しい知識を身に着けることで年収をあげることができます。本記事を読んで柔道整復師としてのキャリアプランについて考えてみましょう。

1.柔道整復師の平均収入は?

はじめに、柔道整復師の平均収入について見ていきましょう。ただし、あくまで平均値なので地域や勤務先によってバラツキがあることは頭に入れておきましょう。

平均年収

厚生労働省の職業情報提供サイトによると、柔道整復師の令和4年の全国平均年収は443.3万円 となっています。

ただし、年収の値は地域によっても差があり同サイトによると最も年収の高い県と低い県では200万円以上の差があるので自分の勤務地がどこにあるのかを確認してみましょう。

また、上記の金額は柔道整復師として働くすべての人を含めた平均であり、開業して人気治療院の院長をしている人も計算に入っているので、若手のうちはもう少し低い額になるでしょう。

平均月給

先ほどの厚生労働省 職業情報提供サイトによると、ハローワークの求人統計から柔道整復師の月給は26.3万円 となっています。

ただし、ハローワークの求人は経験を積んだ人だけではなく未経験の人の求人も含まれているため月収は若干低い値になっています。

柔道整復師は経験や実力によって給料を増やし地区ことが可能なので、日々の業務や自己研鑽によって実力をつけることが欠かせません。

2.柔道整復師の初任給は?

柔道整復師として接骨院に正社員として入社した場合の初任給は、各種手当を含めて額面で23万円前後からのスタートが一般的です。

また、厚生労働省令和4年賃金構造基本統計調査の概況 によると全職種での初任給は専門学校卒で21.3万円、大学卒で22.9万円となっています。ただし、こちらは手当なしのデータとなるため、実際には柔道整復師の初任給はこの中間になるでしょう。

3.柔道整復師の収入構成

柔道整復師の収入構成について解説していきます。柔道整復師の収入構成は、資格や能力によって手当が支給されることや、仕事の成果によって給与が支払われる歩合給が特徴的です。

基本給

基本給とは、給料のベースとなる賃金のことです。各種手当などを含めない一定期間に必ずもらうことのできる額のことを言います。

一般に年齢や勤続年数によってアップするのが基本給の部分で、残業手当やボーナスはこの基本給に一定の割合をかけたものが支給されます。

各種手当て

柔道整復師には、残業手当や通勤手当、住宅手当など一般企業でも支給されている手当の他に資格手当と能力手当があります。

資格手当は、柔道整復師などの国家資格を持っていることに対して支給される手当です。接骨院によっては鍼灸師やあん摩マッサージ指圧師などの他の国家資格を持っている場合は重複して手当を支給する場合もあります。支給要件は接骨院ごとに異なるので確認しておきましょう。

能力手当は、その名の通り能力や施術技能によって支給される手当です。評価方法は接骨院によって異なるので確認しておきましょう。例えば、保険施術の技術や保険請求作業のスキルを得ることで支給されることもあります。

歩合給

歩合給は、業務の成果によって給与が支給される形態のことで、施術した患者の数で評価される場合が一般的です。

実力が収入に直結するのでモチベーションアップにつながります。ただし、接骨院によっては歩合給を導入していない場合もあるので事前によく確認しましょう。

4.柔道整復師の雇用形態別の給料

柔道整復師の雇用形態別に給料を見ていきましょう。

柔道整復師の雇用形態としては大きく分けてアルバイト、一般の正社員、院長などの管理職です。小さな個人経営の施術所ではアルバイトと一般社員のみの場合もあります。

アルバイト

勤務先によって異なりますが、だいたい1,100円程度が相場になります。この時給で1日8時間、週5日労働すると月収が約18万円になります。

金額だけ見ても正社員よりも低くなっているうえに、一般にアルバイトは正社員に比べて福利厚生やボーナスの面で条件が悪くなっていることが多いので、時間に融通が利いたほうが良いなどの特別な事情がない限りは正社員での就職を目指したほうが良いでしょう。

正社員

正社員の年収は、勤務先によって大きく異なります。

スポーツチームでスポーツトレーナーとして働く場合や歩合制を導入している整骨院で働く場合は、能力によって収入を上げることができる分、比較的収入を高くすることができます。

管理職・院長

柔道整復師で月収30万を超える求人は、管理職や院長のポジションになることが多くなります。

これは、管理職や院長は一般スタッフに比べて責任のある立場なので役職手当が支給されていることで収入が高くなっています。

管理職や院長では、自身のスキルだけでなくスタッフの育成や働き方などのマネジメント能力も求められます。また、売り上げや広告の出し方など、院の経営面の管理も視野に入れて働く必要も出てくるでしょう。

5.柔道整復師の勤務先別の給料

柔道整復師は活躍の場が広がっているので、様々な勤務先があり、それぞれの勤務先によって年収に差があります。

整骨院・整形外科

整骨院や整形外科で働く場合には月収20~40万円になります。柔道整復師の就職先は整骨院や整形外科が多くなっているので、平均に近い値になるでしょう。

歩合制や能力手当によっては平均よりも多くなることもあります。

整骨院や整形外科で働く場合、

 基本給やボーナス
 福利厚生の内容
 昇給の有無

を確認して、自分に合った施術所を選ぶといいでしょう。

複数の施術所を運営しているような大手の整骨院では、前述したような管理職や院長を目指すことで年収を上げていくことも可能です。

スポーツチーム

柔道整復師は、プロスポーツチームや実業団に専属で施術を行うスポーツトレーナーとして就職する道もあります。スポーツトレーナーは実力主義の場合が多いので、本人の能力や選手の成果によっても年収に変動があります。

実力さえあれば、平均よりも大幅に多い年収も狙うことができますが、スポーツトレーナーとして就職すること自体が狭き門である上に、安定性も高くないので常にスキルアップを欠かさないようにしましょう。

独立開業

独立開業した場合の年収は、開業後の集客数により大きく異なります。人気院になり複数店舗を出店することができれば年収1千万越えを目指すこともできます。

一方で開業には多額の資金が必要なので、集客がうまくいかずに倒産ということになれば借金だけが残るということにもなるでしょう。

近年は施術所の数も増えてきているので、開業する場合には柔道整復師としての施術のスキルだけでなく、経営のスキルも学んでいきましょう。

6.柔道整復師の年収を上げる方法

最後に柔道整復師が年収を上げる方法について見ていきましょう。平均年収だけを見ると柔道整復師の年収はとても高いといえるわけではありません。しかし、柔道整復師は実力次第で年収を上げることができる職業です。

転職

年収を上げるというと、一番に思いつくのが転職ではないでしょうか。

柔道整復師は昨今需要の高まっている介護領域での就業も可能な資格の一つなので、転職活動においても有利になるでしょう。

機能訓練指導員

機能訓練指導員は介護が必要となった人の身体機能に合わせた訓練を行い自立した生活を送れるように支援をする職種です。

機能訓練指導員は老人ホームや介護施設では1名以上の配置が義務付けられているため、高齢化社会である近年は需要がますます高まっています。

需要が高まるということは、整骨院や整形外科で勤務するよりも年収をアップできる可能性が高まります。

管理柔道整復師

整骨院では療養費の申請を受領委任という特殊な方法で行います。この申請を行うことのできる資格を持った柔道整復師のことを管理柔道整復師といいます。

この資格を得るためには、公益財団法人「柔道整復試験財団」の行っている研修の受講が必要です。

受領委任は保険適用の施術を行うために必要なので、受領委任の申請を行うことのできる管理柔道整復師の資格を持っていると年収を上げることができたり、開業時にも重宝するでしょう。

管理職に昇進

従業員の多い施術所や複数の施術所を運営している大手の整骨院に勤めている場合は、院長やエリアマネージャーに昇進することで年収を上げることが可能です。

管理職を目指す場合は、自分のスキルだけでなく従業員に対するケアや経営に関する知見も必要になります。

歩合制を導入している施設で働く

柔道整復師の給与には歩合制が導入されている場合があります。歩合制が導入されている場合、スキルを磨いてお客様の満足度を上げることで年収を上げることができます。

もちろん、歩合制の場合は自分のスキルがなければお客様に指名してもらうことができないので施術のスキルを磨くことが必要です。また、施術所に来るお客様は施術のスキルだけを求めているわけではなく、施術中のコミュニケーション能力も重要なポイントです。

歩合制が導入されている場所では、スキルや働きによって年収が上がるのでモチベーションも上がり更にスキルアップにつながる好循環が期待できるでしょう。

独立開業

柔道整復師には独立開業することが可能なので、開業してお客様をたくさん集めることができれば年収を上げることができます。開業が成功すれば年収1千万円を超えることも不可能ではありません。

ただし、独立開業による年収アップは他の方法に比べてリスクも高いことを認識しておかなくてはなりません。

全国柔製鍼灸協同組合の柔道整復師 施術所に関する統計によると全国の施術所は50,919ヶ所 となっていて年々増加しています。それだけライバルが増えているということなので、他との差別化を図らなくては年収を上げるどころか借金を抱えることにもなりかねません。

独立開業を目指す場合は、柔道整復師としてのスキルだけでなく、経営や営業、法律などについても学んでおきましょう。

ダブルライセンスの取得

持っている資格ごとに資格手当を支給している職場では、柔道整復師以外に理学療法士や鍼灸師の資格を取ることで、場合によっては月数万円の手当になることがあります。

整骨院では鍼灸院を併設していることもあり、鍼灸師の資格を持っていることで関わることのできる施術の幅が広がります。

また、ケガの急性期に治療することの多い柔道整復師に対してケガだけでなく、内科的疾患の治療後のリハビリテーションまで関わることのできる理学療法士の資格を持っていることで、より深く寄り添うことができるので、回復して笑顔が戻る患者をみることもできるでしょう。

7.まとめ:年収を上げられる可能性が高い

ここまで、柔道整復師の年収と年収を上げる方法について解説してきました。まとめると以下のようになります。

 柔道整復師の平均年収は443.3万円
 柔道整復師の年収は働き方や勤務先によって差がある
 独立開業は年収1千万円声を狙うこともできるが、借金を背負うリスクもある
 ダブルライセンスによって治療の幅を広げることで年収を上げられる可能性がある

どの勤務先であったとしても、柔道整復師は実力主義の世界です。その分、スキルを磨いたり新しい知識を勉強することで年収を上げることができる可能性も秘めています。柔道整復師として年収を上げたいと思っている人は、そのための努力を積み上げていきましょう。

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【参照URL】
厚生労働省 職業情報提供サイト 柔道整復師
厚生労働省|令和4年賃金構造基本統計調査の概況
全国柔整鍼灸協同組合 都道府県別の柔道整復施術所(接骨院・整骨院)数について

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