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あん摩マッサージ指圧師はやめとけと言われる理由8選

あん摩マッサージ

あん摩マッサージ指圧師は、国家資格がなければなれません。

ところが「あん摩マッサージ指圧師はやめとけ」といった意見を見聞きしたことがあり、なるべきか迷っている方もいるのではないでしょうか。

今回の記事では、あん摩マッサージ指圧師はやめとけと言われる理由に加えて、魅力や向いている人について解説します。

1.あん摩マッサージ指圧師とは

あん摩マッサージ指圧師とは、「あん摩」「マッサージ」「指圧」という3つの技術を用いて、体の痛みやコリといった不調を解消します。

あん摩とは押す・もむ・たたく・さする・なでるといった手技を使った中国の施術、マッサージは皮膚を直接さすって血液やリンパ液の循環を促す西洋の施術、指圧とはあん摩から派生した、筋肉やツボを押して圧力を加え身体を調整し、健康保持や増進を図る日本の施術を指します。

2.あん摩マッサージ指圧師はやめとけと言われる理由8選

あん摩マッサージ指圧師は国家資格ですが「やめとけ」と言われてしまうこともあります。まずはその理由からみていきましょう。

①.国家資格のわりに給料が高くない

あん摩マッサージ指圧師は国家資格であるものの、給料が特別高い職業ではありません。

厚生労働省によると、あん摩マッサージ指圧師の平均年収は443.3万円です 。一方で国税庁発表の令和4年分民間給与実態統計調査での平均年収は、平均給与は458万円 でした。

国家資格でありながら、全体の平均よりも年収がやや低いことで、あん摩マッサージ指圧師の給料面で不満を持ってしまう方もいるでしょう。

②.資格獲得までのコストが大きい

あん摩マッサージ指圧師の国家資格を取得するには、大学や専門学校など決められた養成施設で一定期間(3年以上)学習し、試験に合格する必要があります。

実際の学費は学校や養成施設によっても異なりますが、入学金や学費、教材費などを合わせると400~500万円ほどが必要です。

資格取得までにかかる費用と年収のギャップも、やめとけと言われる理由と言えるでしょう。

③.資格がなくてもマッサージできる

あん摩マッサージ指圧師にしかできないあん摩やマッサージはありますが、整体院やリラクゼーション院などでも同じ言葉のマッサージが提供されており、こちらは特別な資格は必要ありません。

そのため、両者の違いが分かりにくく、あん摩マッサージ指圧師の資格は意味がない、やめとけと思われてしまうこともあります。

④.拘束時間が長くて不規則

あん摩マッサージ指圧師は勤務時間が長い、かつ不規則であることが多いです。

勤務中は患者さんへのあん摩マッサージ指圧の施術を行うだけでなく、受付やカウンセリング、店内の清掃といった業務も行います。

さらに、患者さんのニーズに応えるために、早朝から夜遅くまで営業している治療院や土日祝日も営業しているところもあるでしょう。

自分が勤務する治療院によっても異なりますが、シフト制で勤務が不規則で家族や友人と時間が合わせにくい、というあん摩マッサージ指圧師も多いでしょう。

⑤.身体的に負担が大きい

患者さんへの施術は、想像以上に大きな負担がかかります。

指や手に力を入れたり、無理な姿勢で施術を提供したりする機会も多いため、腱鞘炎や腰痛といった職業病に悩まされることもあります。

こうした体力的な負担が大きい点も、やめとけと言われる理由のひとつです。

⑥.競争が激しい

マッサージ店や整体院などの無資格で出店できる店舗が多数出店したことで、あん摩マッサージ指圧を行う治療院との間に競争が激化しています。技術力の高いあん摩マッサージ指圧を提供するだけでは、他の店舗に患者さんを取られてしまうこともあるでしょう。

競争に勝つためには、アロママッサージやトリートメントといった新しいサービスや、最新鋭の機器を導入した施術など、独自のメニューを提供する、店舗の営業時間や立地を考える、SNSやWeb広告といった集客のためのマーケティング活動を行う、といった対応が必要です。

⑦.就職先が不安定

国家資格ではありますが、就職先によっては安定していないところもあります。

たとえばあん摩マッサージ指圧師のおもな就職先に治療院や整骨院がありますが、規模が小さい、個人経営の員の場合福利厚生や労働環境が整っていないこともあるでしょう。

就職先によっては労働時間が長い、有給が取れないといったブラックな働き方となってしまうことがあります。

⑧.業務時間外のインプットが必須

資格を取得した後でもつねに勉強が求められます。

あん摩マッサージ指圧の技術や知識は日々進化しており、患者さんに最新鋭の技術や知識を提供するためには、自らが積極的に学び、知識や技術をアップデートしなければいけません。

休日には研修やセミナーに参加して最新の情報や技術を習得するといった必要があります。

3.あん摩マッサージ指圧師になるメリット

あん摩マッサージ指圧師はやめとけ、と言われてしまうことが多いものの、メリットもたくさんある魅力のある職業です。あん摩マッサージ指圧師になるメリットを紹介します。

独立開業

あん摩マッサージ指圧師は、開業権の与えられている職業です。治療院や整骨院などで経験を積めば、独立開業も目指せます。

多くの患者さんに信頼されるあん摩マッサージ指圧院や治療院を経営できれば、高収入も得られるでしょう。

活躍できる場が幅広い

あん摩マッサージ指圧師は、マッサージ業界以外にも多く活躍できる場所のある職業です。

たとえば指定通所介護の事業を行う施設では1人以上の介護施設機能訓練指導員の設置が義務付けられていますが、あん摩マッサージ指圧師の資格を取得していると、介護施設機能訓練指導員となることができます。

介護施設機能訓練指導員として介護施設に就職したり、病院でのリハビリ指導を行ったりもできます。今後高齢化が進むうえで介護施設機能訓練指導員は高いニーズが期待できる職業です。

ほかにも福利厚生であん摩マッサージ指圧を行っている企業内でヘルスキーパーとして従業員の健康管理に従事したり、スポーツ施設でのトレーナー業務や運動後の疲労除去のための施術を行ったり、宿泊施設や依頼者の住居に出張施術をしたりといった、あん摩マッサージ指圧ならではの技術を活かした幅広い就業先があります。

自分のやりたいことに応じてキャリアの選択肢が広げられるのも魅力でしょう。

やりがいを感じやすい

あん摩マッサージ指圧師は、患者さんへ直接施術を行う職業です。

施術によって患者さんの不調が改善されることで、感謝の言葉をいただくこともあるでしょう。患者さんやご家族から感謝をさせることは、あん摩マッサージ指圧師としての大きなやりがいとなります。

医療保険が降りる

医療行為であるあん摩マッサージ指圧は、医療行為に該当するため健康保険の適用となります。これは国家資格ならではといえるでしょう。

健康保険の適用となるため、患者さんの支払い負担が少なくなります。無資格で行えるマッサージは全額実費となるため、費用面で多くの集客が望めます。

4.あん摩マッサージ指圧師に向いている人の特徴

あん摩マッサージ指圧師にはどんな人が向いているのか、具体的な特徴を解説します。

体力に自信がある人

あん摩マッサージ指圧師は患者さんへ施術を提供するさいに、自分の身体に大きな負担がかかります。

長時間勤務や不規則な勤務もこなす必要があるため、体力に自信がある人は向いていると言えるでしょう。

コミュニケーション力がある人

コミュニケーション能力が高い人は、あん摩マッサージ指圧師に向いています。あん摩マッサージ指圧師はただ施術を提供するだけでなく、患者さんからおもな不調や症状をしっかりと聞き出して、適切な施術を提供する必要があるためです。

患者さんとの間に施術や症状についての認識のずれがあると、クレームとなってしまうことがあります。

コミュニケーション力が高い人なら患者さんに適切な施術を提供できるほか、患者さんとの信頼関係を築くことで指名を受けたり、長期的に通ってくれる顧客となってくれたりする可能性も高いでしょう。

向上心がある人

あん摩マッサージ指圧師は、競争の激しい業界で勝ち抜くための高い技術力が必要です。あん摩マッサージ指圧の新しい技術や知識についてつねに勉強したり、集客につながるための新しいサービスを考えたりといったことも求められます。

自分を高めることや勉強が好きな人、高いレベルを目指したい向上心のある人なら、あん摩マッサージ指圧師として必要な勉強を継続することも苦になりません。

5.まとめ:あん摩マッサージ指圧師になってから後悔しないためには

あん摩マッサージ指圧師がやめとけと言われてしまう理由とともに、メリットややりがいを解説しました。

あん摩マッサージ指圧師は体力的な面や給料面などでデメリットもある一方、あん摩マッサージ指圧師でなければ得られないメリットややりがいもあります。

メリット、デメリットをよく考えたうえで、目指すべきかどうかをしっかりと決めましょう。

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【参照サイト】
職業情報提供サイト(日本版O-NET)あんまマッサージ指圧師 統計データ|厚生労働省
令和4年分 民間給与実態統計調査|国税庁
介護人材関係について 15ページ 通所介護等における機能訓練指導員の確保の促進について|厚生労働省

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