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柔道整復師はやめたほうがいいと言われる理由は?後悔しないために知っておくことをご紹介

柔道整復師

柔道整復師は整骨院などで、捻挫や脱臼、肩こりや腰痛などの施術を行う職業です。

柔道整復師をインターネットで検索すると「やめたほうがいい」といった関連キーワードが表示されます。

本記事では柔道整復師がなぜ「やめたほうがいい」といわれているのかについて解説しています。また、柔道整復師が一概にはやめたほうがいいとは言い切れない魅力についても振れていきます。

ぜひ参考にしてみてください。

1.柔道整復師はやめたほうがいいと言われる理由

柔道整復師は、なぜ「やめたほうがいい」といったネガティブなイメージがついてしまっているのでしょうか。

この章では柔道整復師がなぜやめたほうがいいと言われているのかを詳しく見ていきましょう

国家資格にしては他業種と比較して給料が安い

柔道整復師が辞めたほうがいいと言われる原因の1つに、他の医療分野と比べて給料が低いことにあります。

厚生労働省の職業情報提供サイトjobtagによると柔道整復師の平均年収は443.3万円 となっているのに対して、代表的な医療職の1つである看護師の平均年収は508.1万円 となっていて約65万円の差です。

看護師も柔道整復師も養成校に最低でも3年間通い、国家試験に合格しなければならない資格なのに対して給料が低いことで、「やめたほうがいい」という意見が出るのかもしれません。

 勤務時間が長い

柔道整復師のメインの業務は、患者さんへの施術です。しかし、実際には施術以外の業務もあり勤務時間が長くなることがあります。

柔道整復師の仕事をイメージした時に思いつくのは患者さんへ、施術を行っている姿でしょう。しかし、開院前に準備があったり、閉院後にも事務作業や予約状況の処理、施術所のブログを更新するなどさまざまな業務をこなす必要があります。

終業後の業務が多くあるので、勤務時間が長くなり帰宅時間が遅くなることでつらいと感じることがあるかもしれません。

 勤務時間外にも学習が不可欠

柔道整復師は自らのスキルや知識のアップデートが重要であり、勤務時間外の自己研鑽も必要不可欠です。

柔道整復師は資格取得の時点で相応の努力が必要ですが、資格取得後もスキルや知識を磨く努力をしなければなりません。医療分野は常に進歩しているので、自ら学習する意欲を持っていないとすぐに取り残されてしまうでしょう。

柔道整復師は自らのスキルが、給料やその後のキャリア形成に影響する場合があるので、勤務時間外にも進んで学習することが苦になる人は向いてないと感じてしまうかもしれません。

立ち仕事で身体的に負担が大きい

柔道整復師は基本的に立ち仕事で、手を使って患者さんの身体を押してコリをほぐしたり患部を固定したりするので体力のいる仕事です。

忙しい施術所に就職した場合は、一日中立ちっぱなしになり同じ動作を繰り返すこともあるので肩こりや腰痛、腱鞘炎になる場合もあります。

柔道整復師として長く働いていくためには、患者さんだけでなく自分自身の身体のセルフケアも欠かさず行っていく必要があります。

独立しても競合が多い

柔道整復師が勤務する施術所は年々増加しています。厚生労働省の令和4年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況によれば、柔道整復の施術所の数は年々増加していて、令和4年には50,000か所 以上です。

施術所の数が多いとそれだけライバルが多くなるので、他の施術所と差別化できる技術や治療内容がないと患者さんがつかずに廃業してしまうリスクもあります。

クレーム対応が発生する場合がある

柔道整復師は問診を行って患者さんの不調や悩みを聞き出す必要がありますが、患者さんによっては自分の状態を上手く言葉で伝えられない人もいます。そういった患者さんからも状態を聞き出せるコミュニケーション能力が必要です。

患者さんとのコミュニケーションがうまくいかずに、施術の方針が患者さんの要望と一致しない場合クレームにつながることもあります。

クレーム対応は一歩間違えれば大きな問題になってしまうこともあるので慎重に対応する必要があり精神的なストレスも大きくかかります。

クレームによっては施術所全体の評判を落としてしまう可能性もあるので、そういった責任がプレッシャーとなり「やめたほうがいい」というネガティブなイメージになってしまうのかもしれません。

保険の不正請求問題でネガティブなイメージ

柔道整復師の治療は、健康保険を適用できるものがあります。

一部の整骨院が保険請求時に施術回数や施術部位を実際よりも多く申請して不正に多く医療費を受け取る不正請求のニュースが取り上げられました。

整骨院の不正請求が取り上げられたことで、柔道整復師全体のイメージが悪くなってしまったのでしょう。

2.柔道整復師はやめたほうがいいと一概に言えない理由

ここまで柔道整復師のネガティブなイメージについて見てきましたが、柔道整復師の仕事は悪いことばかりではありません。

この章では、柔道整復師のネガティブなイメージを覆すことのできる魅力について詳しく解説していきます。

給料は平均以上で、出世すれば高収入に

柔道整復師の収入は看護師と比べると低いと言いましたが、労働者全体で比較すると給料は高くなっています。

柔道整復師の初任給は25万円前後といわれています。厚生労働省令和4年賃金構造基本統計調査の概況によると全職種での初任給は専門学校卒で21.3万円、大学卒で22.9万円 となっているので、一般企業に就職した人よりも収入が高いと言えるでしょう。

さらに、歩合給やスキルや資格に応じた手当などを支給している施術所もあるので努力次第で収入を上げることも可能です。

女性施術者が活躍できる

施術で身体的な負担が大きいことからも、柔道整復師は男性のイメージがありました。

しかし、20年前に専門学校での女性の割合は1割程度だったのに対し現在では3割が女性のところもあります。

柔道整復師の施術では、直接患者さんの身体に触ることもあり女性患者に対して女性同士の微妙な身体の異変や繊細な気配りがアドバンテージとなります。

保険の不正請求は減少している

保険の不正請求に関しては、国の取り締まりも厳しくなっているので不正請求は確実に減っています。

また、柔道整復師が保険診療を行えるのは骨折や脱臼、捻挫、打撲などの急性期のみで、それだけで施術所を運営していくのは困難です。そのため、慢性的な肩こりや日常の疲労からくる腰痛など自費診療で行う治療を導入している施術所も増えています。

開業に成功のチャンスがある

柔道整復師は開業権のある医療資格の1つです。独立開業は多額の初期費用や、経営や法律など会社に雇われているときには必要のない知識の習得など簡単ではありません。

しかし、開業して人気の施術所になれば大きな年収アップも見込めます。実際に開業に成功した人のなかには、年収1,000万円を超えた人もいます。

3.柔道整復師になってから後悔しないためには

柔道整復師の働き先としては、整骨院・接骨院が最も一般的です。しかし、柔道整復師の資格を活かして活躍できる職場は多くあります。

 整形外科 :手術後やケガのリハビリテーションをサポートする
 介護施設など:機能訓練指導員として体力や機能の維持・向上を目指す
 スポーツ分野:スポーツ選手のケガの予防や治療、トレーニングメニューの提案など

整骨院に就職した後にやめたくなったとしても、柔道整復師の資格を持っていることで選択肢を増やすことができます。柔道整復師の国家資格は簡単に取得できる資格ではないので、出来るだけ無駄にしない選択肢を選んだほうがいいでしょう。

4.まとめ:「柔道整復師はやめたほうがいい」かは自分次第!

柔道整復師は給料面や体力面、不正請求のネガティブなイメージなどマイナスな要素があります。しかし、柔道整復師は努力次第で高収入を狙えることや女性施術者が活躍できるなどプラスの要素も多くあります。

また、柔道整復師は活躍の場が多くあるのでやめたほうがいいかはマイナス面とプラス面をよく調べたうえで判断するようにしましょう。

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【参照サイト】
厚生労働省|職業情報提供サイト|あん摩マッサージ指圧師
厚生労働省|職業情報提供サイト|看護師
厚生労働省|令和4年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況|就業あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師及び施術所
厚生労働省|令和4年賃金構造基本統計調査の概況

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