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鍼灸師の年収はいくら?初任給・福利厚生・収入を上げる方法を徹底解説!

鍼灸師

就職先を探す際、「鍼灸師はどのくらい稼げるの?」、「鍼灸院の福利厚生って何があるの?」と気になる方も多いでしょう。

今回は、鍼灸師の平均年収や初任給、福利厚生を徹底解説します。

鍼灸師は、自分が理想とする場所や条件で働きスキルはもちろん、+αのスキルや知識を身につけることで年収アップが期待できる職業です。

最後に、収入アップの方法を3つ紹介しますので、本記事を読んで是非、これからの就職先や働き方、キャリアプランを考えるヒントにしてください。

1.鍼灸師の平均年収

まずは、鍼灸師の平均年収についてみていきましょう。

ただし、ここで言う平均年収は統計上の年収です。実際には、年齢や勤務先、身に付けているスキルなどで年収に違いがありますので、参考程度であることを念頭に置いておくと良いでしょう。

全体平均年収

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、鍼灸師の平均年収は443.3万です。

この金額は税金等が引かれる前、いわゆる額面であり手取りではありません。手取りではいくらもらえるのか?ということについては次章で解説します。

男女別の平均月収

次に、実際に働く中でもらえる月収について男女別でみていきましょう。

2021年東洋療法学校協会の報告書によると、男性の平均月収は 21.6万、 女性の場合は手17.3万円となっています。この男女差は、結婚や出産を機に労働時間を減らしていることなどが要因と言えるでしょう。

また、年収ではなく賞与などを含まない月収で見ると少なく見えるため、鍼灸師の年収が低いと感じる方の中には月収で見ている方も少なくないかもしれません。

年齢別

次に厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」による 、年齢別の平均年収をみていきます。

20代

20~24歳では338.5万円に対し、25~29歳は385.5万円と約50万円平均年収は高まります。

20代は能力やスキルの向上だけでなく、年収が高まっていく実感も得られるでしょう。

30代

30代の平均年収は、30~34歳で423.9万円、35~39歳は451.3万円となっています。

30代になるとできることの幅が広がり、専門的な領域を決めていく方も多いのではないでしょうか?

40代

40~44歳になると512.7万円まで上がり、45~49歳では456.2万円と下がっています。

40代はキャリアを重ね、患者さんからの信頼も厚くなる、まさに脂がのっている時期でしょう。また、独立を考える鍼灸師も一定数いる年代です。

独立当初は、一時的に集客が見込めない時期があるため、年収の減少があると考えられます。

50代

独立していれば軌道に乗っている50代。

独立していなくとも40代同様、キャリアに申し分がない50代は、50~54歳で517.3万円、55~59歳は540.4万円が平均年収です。

60代以上

60代に入ると、体力や視力の低下から働きづらさを感じることもあります。

60~64歳は469.7万円、65~69歳では295万円が平均となっており、じたん診療時間の短縮などにより平均年収で見ると収入が減少の一途を辿ります。

2.鍼灸師の手取り額

全体平均年収でお伝えした443.3万円を基に単純にならすと、鍼灸師の月収は額面で25.7万円になります。手取り額とは、この額面から税金等のお金を引いて手元に入ってくるお金のことを言い、一般的に額面給与の80%前後が目安と言われています。

額面月収25.7万円の場合、20.5万円前後、これが鍼灸師の手取り額といえるでしょう。

ただし、これは賞与がなく月給のみの事業所の例になりますので、賞与がある事業所の月給はこの金額より少なくなります。

3.鍼灸師の地域別の平均年収

鍼灸師の平均年収は、地域による違いがあるのでしょうか。以下の地域別平均年収を見てもらうと、東京や大阪、福岡などの大都市=高収入でないことが分かります。

鍼灸師の“手(スキル)”によって、言い換えれば自分次第で、どこの地域でも収入を上げることが可能である職業です。

【はり師・きゅう師の地域別平均年収(job tag) 】

北海道519.1万円山梨県397.6万円徳島県574.5万円
青森県364万円長野県434.3万円香川県408.2万円
岩手県419.9万円岐阜県437.2万円愛媛県340.7万円
宮城県507.8万円静岡県467.2万円高知県331万円
秋田県331.5万円愛知県470.4万円福岡県450.6万円
福島県361.3万円三重県518.5万円佐賀県433.1万円
茨城県488万円滋賀県563.8万円長崎県420.2万円
栃木県476.4万円京都府421万円熊本県337万円
群馬県427.2万円大阪府438.1万円大分県333.4万円
埼玉県504万円兵庫県478.2万円宮崎県351.8万円
千葉県448.4万円奈良県483.6万円鹿児島県335.4万円
東京都432.9万円和歌山県337.8万円沖縄県346.3万円
神奈川県510.2万円鳥取県437.6万円  
新潟県502.1万円島根県355.6万円  
富山県410.8万円岡山県406.6万円  
石川県426.5万円広島県542.7万円  
福井県354.8万円山口県578.5万円  

4. 鍼灸師の福利厚生・手当

福利厚生とは、働くうえでお給料とは別に用意されている報酬や待遇のことです。一般的な福利厚生は大きく分けて2種類あり、具体例は以下の通りです。

■法定福利厚生(法律で義務付けられており、会社が一部または全額を負担する)

・健康保険
・厚生年金保険
・雇用保険
・労災保険

■法定外福利厚生(企業独自で導入、負担額も企業判断)

・通勤手当
・住宅手当
・健康診断の費用補助
・資格取得支援補助 など

福利厚生は、働く場所の規模や地域によっても様々です。

就職活動する際は、働くときにどんな待遇があると助かるか、嬉しいかというポイントで求人を見るのも、自分に合った就職先を探す1つの候補になるでしょう。

ジョブノートにはさまざまな求人情報が掲載されているので、参考にしてみてください。

5.鍼灸師の収入アップ法3選

最後に鍼灸師の収入アップ法をお伝えします。平均年収や手取り額だけを見ると、鍼灸師のお給料は高いとは言えず、生活できるのかなど不安に思った方もいるでしょう。

しかし、鍼灸師は自分の努力次第で収入アップを叶えることができる職業です。

独立開業を目指す

収入アップとしてまず思い浮かぶ独立について、開業とフリーランスに分けてみていきましょう。

鍼灸院開業

取得資格と同時に独立開業資格を得る鍼灸師は、自分のタイミングで鍼灸院を開業することができます。

自分が医院長となり、自身の裁量でスタッフの人数や医院の規模などを決めるため、収入管理も比較的容易となるでしょう。

小さな個人院であればスタッフ雇用の必要もなく、運営に必要な経費を除けば全て自分の収入になることから、収入アップに繋がりやすいのが特徴です。

フリーランスとして開業

鍼灸院の開業は多かれ少なかれ、開業・運営資金など、様々な資金が必要です。

その点、フリーランスという働き方は自分の身ひとつで患者さんの元へ行き、治療を行います。

経費を除いた全ての収入が自分のものになる点で言えば、独立開業と同じですが、院の開業よりも経費を抑えることができるため、更なる収入アップを期待できる働き方です。

ダブルライセンスの取得

同じ東洋医学の資格である、柔道整復師およびあん摩指圧マッサージ師は基本となる医学論が同じであることから勉強しやすい資格です。鍼灸師同様、国家資格のため独立開業やフリーランスとして働くときの信頼性に一役も二役も買ってくれることでしょう。

民間資格であるアロマセラピー、エステティシャンなどは、治療ではなく「ケア」を目的として鍼灸施術をしたい人向けに、とても役に立つ資格です。

肩こりや腰痛といった鍼灸治療の基本である症状、疲れ目、ダルいと感じる症状はストレスが関係していることも多々あります。

ストレス緩和など体のケアのために鍼灸を求めている人たちにとっては、治療とリラックスの相乗効果を生むことができる+αの資格を持つ鍼灸師は、需要が高いと言えます。

副業

副業は単に、収入アップが手に入るだけではありません。医療技術職である鍼灸師は、一般の人に比べて医学に関する知識が豊富であり、そのような人からの情報というのは信頼度が増します。

例えば、ブログやSNSを利用して、コリが発生するメカニズム、日常生活でできるコリの解消法を伝えることで、自分の鍼灸師としての価値・信頼アップに繋げることができますし、
「分かりやすい説明をしてくれる先生のところに行けば治るかも」と思ってもらえることが、鍼灸院への集客にも繋がるでしょう。

さらに自分が持っている情報をアウトプットしていくことで、自然と説明スキルが上がり、講師として教える立場になることも不可能ではないはずです。

また副業は、鍼灸院で働きながら休日に副業フリーランスとして働くなど、組み合わせることも可能であることから、収入とスキルアップの両方を叶える、まさに一石二鳥の収入アップ法なのです。

7.まとめ:鍼灸師の年収は伸びしろがある!

今回は鍼灸師の年収、初任給と収入アップ方を解説しました。

就職先を探す際は、福利厚生が充実しているなど、収入面だけではない求人の探し方もありますので、自分のキャリアプランを考えながら、どこでどのように働いていきたいのか考えてみましょう。

自分が求める場所で働きながら、スキルや知識を磨き続けることで、患者さんからも求められる。鍼灸師は、自分次第で収入を伸ばすことができる可能性を秘めている職業です。

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【参照サイト】
はり師・きゅう師 – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))
あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の学校 | 東洋療法学校協会

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