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整体師の仕事がなくなるって本当?将来性は?

整体師

整体師は無資格や未経験の方でもなることができ、AIの進歩や供給過多といった様々な理由から「将来性がない」「仕事がなくなる」といわれることがあります。

しかし、高齢社会が進む日本においては、今後ますます整体師の活躍は期待されているといえます。

今回は、そんな整体師の将来性やなぜ仕事がなくなるといわれるのかについて詳しくご紹介します。

1.整体師の現状

日本医学柔整鍼灸専門学校によると、“整体とは、関節や骨格などの歪みを手や足による施術で矯正すること”と定義 しています。整体師は、整体の施術をお客様へ提供する職業です。

整体は手指を用いて足の裏や手、耳を刺激する施術を行い健康の維持や疲労回復をサポートするリフレクソロジーや、背骨や骨盤の歪みを手技によって強制するカイロプラクティックなどの施術を行います。

おもに薬では解決できない慢性の痛みをはじめ、美容やダイエットなどへのアプローチのために整体が用いられています。

整体師になるための特定の資格はなく、無資格や未経験の方でも整体師にはなれます。ただし、人の体の筋肉や骨格などの知識が必要となるため、カイロプラクティックやリフレクソロジーなどに関する民間の資格を取得し、整体師として活躍している方が多いです。

2.整体師の仕事なくなると言われる理由

人の体にさまざまなアプローチを行う整体師の仕事は、以下の4つの理由から将来なくなると言われています。

・AIの高速な発展
・医療研究の進化
・供給過剰で飽和状態
・健康業界で競合が多い

それぞれの理由について解説します。

AIの高速な発展

2015年12月に公開された野村総合研究所のニュースリリースによると、日本の601種類の職業についてAIやロボットに代替される確率を英オックスフォード大学とともに試算したところ、日本の労働人口の約半分の仕事(職業)がAIやロボットに取って替わられる可能性があるということです 。

治療家業界も例外ではなく、例えばAIを搭載したマッサージチェアが発売 されているなど、AIの高度な技術が活用されています。

今後AIの高速な発展を遂げればAIやロボットが人の手による整体の提供も可能となり、整体師の仕事が将来AIやロボットに取って替わられるかもしれない、と危惧している方も多いでしょう。

医療研究の進化

整体は、今まで手術や薬などの医療の力では改善できない肩こりや腰痛の悩みをある程度解決することができます。

ところが現代医学が進歩し、肩こりや腰痛などの慢性症状へ聞く薬やアプローチ方法が確立されれば、整体は必要とされなくなってしまう可能性があります。

供給過剰で飽和状態

整体師に関連する資格はあるものの、民間資格で国には認められていません。

また、資格がなくても整体師にはなれます。整体院やリラクゼーション施設の数はコンビニ並みに多くなっていると同時に、供給過剰で開業して間もなく廃業となったケースも少なくありません。

健康業界で競合が多い

整体師と類似した職種に、あん摩マッサージ指圧師、鍼灸師、柔道整復師などがあります。

例に挙げた3つの職種は国家資格であり、他にも健康業界では整体師のほかの競合職種も多く、整体師の仕事がなくなってしまうのではないかという懸念があります。

3.整体師の将来性があると言える理由

ここまでは、なぜ仕事がなくなるといわれるのか、その理由について説明してきましたが、整体師は仕事がなくなるかもしれない、という心配はいりません。実は整体師は以下の今後も高い将来性が望める職種です。

次は、その理由についてみていきましょう。

・少子高齢化で需要が安定する
・整体で活躍できる場が幅広い
・資金が少なくても開業できる
・人間力は人間ならではの強み

少子高齢化で需要が安定する

日本は超高齢化社会に突入し、今後も高齢者の方は増加傾向にあります。

厚生労働省によると、今後日本の人口は少子高齢化傾向が続き、2025年には75歳以上の人口が全人口の約18%、2040年には65歳以上の人口が全人口の約35%になると予測されています 。

人間は年齢を重ねることで、さまざまな体の不調が出やすくなります。今後も高齢者の方の割合が増えることを受けて、体の不調へのフォローができる整体師のニーズは高まることが予想されます。

整体で活躍できる場が幅広い

整体と一言に行っても、カイロプラクティックやリフレクソロジーをはじめ、いろいろな施術があります。さらに、整体に求められるニーズも以下のようにさまざまです。

・美容・ダイエット業界
・リラクゼーション施設
・介護・福祉施設
・教育

活躍できる幅広い場があることも、整体師の将来性が高いと言える理由のひとつです。整体で活躍できるおもなシーンを紹介します。

美容・ダイエット業界

整体はもともと体の歪みを矯正することで、体の不調へのアプローチを行う施術を提供します。ただし、整体の技術を美容やダイエット方面へのアプローチする整体師もいます。

美容・ダイエット目的の整体は女性を中心に今後も一定のニーズが見込めるでしょう。

リラクゼーション施設

整体は体の不調だけでなく、心身をリラックスさせる目的で整体を利用する人もいます。

たとえば手指を用いて足の裏や手、耳を刺激する施術を行い健康の維持や疲労回復をサポートするリフレクソロジーの施術は、リラクゼーション目的で施術を受ける方もいるでしょう。

日ごろの疲れやストレスをリフレッシュする目的での整体は今後もニーズが高くなるため、リラクゼーション施設での整体師の需要も見込めます。

介護・福祉施設

老人ホームやデイサービスなど、介護・福祉施設で整体を取り入れているところも増加しています。たとえば、ジョブノートでもデイサービスをはじめとした介護・福祉施設で整体を提供する整体師の求人情報を豊富に掲載 しています。

介護・福祉施設での整体は体にさまざまな不調が出がちな高齢者の方からの高い需要があります。今後も少子高齢化を受けて、介護・福祉施設で活躍する整体師の数は増えることが予想されます。

教育

整体師は、自分でお客様へ施術を提供するだけでなく、整体師へ技術を教える講師としても活躍できます。整体師に関するカイロプラクティックやリフレクソロジーの資格取得を目指すスクールなどの講師を務めることも可能です。

ふだん整体院などで整体師として勤務している方でも、副業としてスクールの講師を務めることで、収入アップが見込めます。

資金が少なくても開業できる

整体師は、整体院などに所属して勤務をするだけでなく、経験を積んだ後に独立開業を目指すことも可能です。

さらに、整体院を開業する場合でも必要なのは場所代とベッド代のみとなります。少ない資本で開業できるため、経験を積んでから独立開業を目指す方法があるのも、整体師の将来性が高い理由のひとつです。

人間力は人間ならではの強み

AIやロボットの技術が発達し、整体の手技などは人間と遜色のないものを提供できるようになるかもしれません。

ただし、整体はただお客様の体の歪みの矯正を行うだけでなく、体の不調や美容の悩みなどをしっかりとヒアリングした上で、コミュニケーションを取りながら施術を行います。

「次も先生にお願いしたい」とお客様と信頼関係を築けるのは人間だけです。お客様の中には、施術をただ受けるだけではなく、整体師と話がしたい目的で整体院へ足を運ぶ人もいるでしょう。

4.まとめ:AIはあくまで人間のサポート役

整体師の仕事がなくなる可能性がある理由や、今後も整体師の将来性が見込めるポイントについて解説しました。

AIやロボットの技術は進歩し、整体師自体は供給過多の状態が続いていますが、少子高齢化や美容・ダイエットの関心が高いなどさまざまな要因で今後も整体師の高いニーズが期待できます。

整体院などで経験を積めば、独立開業も視野に入れられます。整体師はいろいろなシーンでの活躍が期待できますので、自分らしく働ける職場もぜひ探してみましょう。

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【参照URL】
ニュースリリース 日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能に|野村総合研究所
我が国の人口について 人口の推移、人口構造の変化|厚生労働省

【引用URL】
整体師とは?資格は?柔道整復師との違いは? 整体師とは?|日本医学柔整鍼灸専門学校

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