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整体師になるには資格が必要?整体師の仕事内容をご紹介!

整体師

厚生労働省が2021年に公表しているデータでは、人口一人当たりの1年に使う国民医療費の平均は約35万にも及んでおり、医療費の負担が生活に与える影響が重くなっています。

そのため、医療費を軽減していくためや、病気にならない強い体を作るためにも予防医学が大切になります。

そうした背景もあり、注目を浴びているのが「整体師」の仕事です。

整体師が行う整体は、人間が本来持つ自然治癒力を高めていくことへの健康面やエステなどの美容面など、数多くのメリットがあります。

今回は、そんな整体師やその資格について詳しく説明していきますので、ぜひ参考にしてください。

1.整体師には資格が必要?

整体師を目指す方にとって、まず気になるところは資格の有無ではないでしょうか?

そこで結論から申し上げますと、整体師に資格は必要ありません。

極端に言えば「私は整体師です!」と宣言すれば、今日からあなたも整体師になることができるのです。

しかし、体に無知な状態では、整体師としてお客様の体に触れて施術することは危険であり、効果もうまく出せません。

そのため、整体師としての資格は必要ありませんが、整体師を活用するための資格は存在しています。(3章で詳しくご紹介します)

2.整体師になるには?

次に、お客様のあらゆる症状や体の希望に応えることができる「整体師」になるためには、解剖学や生理学など体の仕組みを熟知しておく必要があります。

また、体の仕組みを熟知することは、施術の効果を最大限に出すために必要であることはもちろん、万が一のお客様の体を傷つけることがないように必ず身につけなければならない知識といえるでしょう。

そのため、未経験を歓迎している事業所や学校などで十分勉強した上で、知識や技術を身に着け必要に応じた資格を取ることが良いでしょう。

3.整体師が取得しておくと有利な資格

次に、整体師として取得すると有利になる資格についてご紹介します。

資格は「国家資格」と「民間資格」の2つに分けられますので、両者の違いや特徴について、確認していきましょう。

国家資格

国家資格とは、国や地方公共団体、その他法律で指定された団体によって実施される試験に合格することで取得できる資格です。

国家資格のなかで、整体師として取得しておくと有利な資格は「柔道整復師」と「あん摩マッサージ指圧師」になります。

柔道整復師

柔道整復師は、分かりやすく説明すると「接骨院の先生」です。

主に骨折、脱臼、捻挫や打撲などのケガを施術することができます。

また、包帯固定やテーピング処置、ストレッチやトレーニングのリハビリなど幅広い施術方法を習得できる資格です。

あん摩マッサージ指圧師

あん摩マッサージ指圧師は、文字通り「あん摩」「マッサージ」「指圧」という3つの手法を使いながら、お客様の身体の不調を和らげることができる資格です。

なお「マッサージ」という手技を提供して開業できる権利は、あん摩マッサージ指圧師だけが有するものになります。

民間資格

民間資格は国家資格ではなく、民間団体が独自に定めた基準に基づいて能力や知識を判定する資格になります。

そのため、国家資格よりも取得が簡単で費用も抑えられるものが多く、資格が必要ない整体師にも人気です。

一般財団法人 日本カイロプラクティック登録機構(JCR)の登録カイロプラクター

カイロプラクティックは、脊椎を中心とした身体の構造と機能に注目した手技療法です。

即効性のある施術方法が特徴になり症状の改善から姿勢矯正まで幅広く、アメリカでは医療国家資格として認められています。

なお、日本カイロプラクティック登録機構(JCR)の登録カイロプラクターになるには、カイロプラクター登録試験に合格することが必要です。

また、登録対象者にも国内カイロプラクティック養成学校教育修了者など一定の条件が求められています。

一般社団法人 国際ホリスティックセラピー協会(IHTA)の認定整体資格

IHTAの認定整体資格は、整体業界に携わるセラピストの検定試験を実施して合格者に認定証を発行しています。

認定資格は整体の資格も幅広く、メディカルトレーナーやリラクゼーションセラピスト1級など多くの医療系の資格を取得することができます。

また、アロマやヨガなど美容や健康促進に向けての資格も取得することができるため、多分野での活躍が可能です。

一般財団法人 日本リラクゼーション業協会のリラクゼーションセラピスト認定資格1級

日本リラクゼーション業協会が導入しているリラクゼーションセラピスト認定資格試験は、プロのリラクゼーションセラピストを育成することを目指すことが可能です。

施術方法以外にも人の身体を触れる上で重要か安全面や、セラピストとしての接客術など、セラピストにとって必要不可欠な知識が必要になります。

なお、認定資格は1級と2級がありますが、リラクゼーションセラピストとして活躍していくためには、1級を目指すことが良いでしょう。

一般財団法人 日本能力開発推進協会の認定リフレクソロジスト

日本能力開発推進協会の認定リフレクソロジストの合格者は、リフレクソロジーの専門的知識と技術を備えたプロのセラピストであることを証明する資格です。

認定リフレクソロジストは、美容関係を始め、医療や福祉関係の分野でも仕事を始める場合な技術向上としても活用できる資格です。

4.整体師と柔道整復師とあん摩マッサージ指圧師の違い

整体師と「柔道整復師」「あん摩マッサージ指圧師」の大きな違いは国家資格の取得有無による施術範囲の大小になります。

そのため、治療内容や治療方法、働く勤務先などにも違いがあるため、それぞれ詳しく説明していきます。

治療内容

治療内容の大きな違いは、整体師は国家資格ではないため、医療行為ができないことです。

また、柔道整復師の施術行為に対しては健康保険などの保険が適用されることがありますが、整体師はすべて実費になります。

治療方法

治療方法は、整体師や柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師ともに手技療法を使って行います。

また、接骨院などで働く柔道整復師は、手技療法に加えて電気療法を用いることが一般的です。

主な勤務先

整体師の主な勤務先は、整体院やリラクゼーションサロンになります。

また、柔道整復師は接骨院、整形外科や介護施設、あん摩マッサージ指圧師は治療院、訪問マッサージやリハビリ施設などが主な勤務先です。

5.整体師に関する国家資格と民間資格の比較

次に、整体師に関する資格として「国家資格」と「民間資格」を取得する場合の違いについてご説明します。

また、整体師を民間資格で取得した場合にできないことについても確認していきましょう。

資格を取得までの期間と費用の違い

 国家資格民間資格
資格取得までの期間3年~1ヶ月~
資格取得までの費用400万円程度数万円~

開業権の違い

国家資格である柔道整復師やあん摩マッサージ指圧師には開業権がありますが、国家資格でない整体師も開業することができます。

ただ、開業する際の名称など一定のルールがあります。

そのため、下記国家資格である柔道整復師で開業する場合の名称を例にあげて、民間資格で開業する場合の名称を確認しておきましょう。

 柔道整復師整体師
分類国家資格民間資格
開設施術所名整骨院・接骨院・柔道整復治療院・ほねつぎ※整体院・カイロプラクティック施術院・リラクゼーションサロンなど※

健康保険の適用の違い

整体師を民間資格で行う場合は健康保険などの保険適用は認められておりません。

一方、柔道整復師やあん摩マッサージ指圧師には一定の条件のもと、保険適用が認められています。

民間資格でできないこと

民間資格では、医療行為はできません。

すなわち、柔道整復師が行う骨折や脱臼の施術行為やあん摩マッサージ指圧師が行うマッサージはできないことになります。

6.整体師の仕事内容

整体師の仕事内容は、大きく分けて2種類です。

1つ目が、体の痛みや不調を訴えているお客様の体を整えることで、症状を改善する手技療法を行います。

2つ目が、体の歪みの矯正や日頃の疲れを取り除くリラクゼーションとして手技療法を行う場合です。

どちらにしましても、お客様が来院されてから受付の後、カウンセリング、施術、施術後のアフターフォローまでが大切になります。

7.整体師の就職先

整体師の主な就職先は整体院になりますが、それ以外にも下記のような就職先があります。

・リラクゼーションサロン
・スポーツジム
・整形外科
・福祉施設
・美容エステ
など

8.整体師の年収

2024年1月9日時点に発表されている求人ボックス給料ナビのサイトによると、整体師の仕事の平均年収は約387万円になります。

また、月給で換算すると32万円、初任給は27万円程度が相場のようです。

さらに、アルバイト・パートや派遣社員になると、平均時給がそれぞれ1,085円、1,424円となっています。

なお、正社員全体の給与幅を見てみると、277〜670万円と幅が広くなるため、勤務先や経験・持っているスキルなどによっても大きな差があると言えるでしょう。

9.整体師は何歳まで目指せる?

整体師は何歳になっても目指せることができますし、何歳までの制限もありません。

また、整体師は施術に体は動かしますが、比較的体に負担がかからない仕事でもあります。

そのため、70代以降になっても始めることができます。

10.まとめ

整体師は資格がなくてもできるため、誰もが始めやすいお仕事です。

また、体の不調や悩みに対して寄り添うことができるやりがいのある仕事でもあります。

そのため、お客様の希望を叶えるための知識や技術を培うことも大切な要素になります。

国家資格や民間資格のなかから、あなたが進みたい分野の資格を取得して、プロの整体師として活躍していきましょう。

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【参照サイト】
令和3(2021)年度 国民医療費の概況 | 厚生労働省
一般財団法人 日本カイロプラクティック登録機構(JCR)の登録カイロプラクター
一般社団法人国際ホリスティックセラピー協会(IHTA)の認定整体資格
一般財団法人 日本リラクゼーション業協会のリラクゼーションセラピスト認定資格1級
一般財団法人 日本能力開発推進協会の認定リフレクソロジスト
求人ボックス給料ナビ 整体師の仕事の年収・時給・給料(2024年1月9日)

【引用サイト】
森ノ宮医療学園専門学校_整体師と柔道整復師の違い

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